過去があって今がある
誰かが過去を嘆いているときに
「過去は忘れましょう」と言ったり
自分でも「忘れたい過去がある」と
少しでも思ったことがありますか?
でも、過去を忘れると先ばかりを見て
しまい、本当に必要なものがすぐそばに
あることを忘れてしまいます。
皆さんは、20年、30年、40年そして
それ以上生きてきて
今この瞬間の感覚や感情はすべて
過去の記憶の集大成であり
思い出をないがしろにしてしまうと
今この瞬間を味わえない、ということ
に気づいているでしょうか。
この瞬間はすぐに次の瞬間に移り、過去
として積み重なっていきます。
今を生きるという事は、その積み重ねに
よって前進することです。
未来の事は、心配事でも予定でも、1つか
2つ持っていれば充分です。
それよりも、これまでの過去の経験
の方が断然大きいのです。
例えば自分にとってすごく気持ちの良い
思い出を、時空を超えて、今この瞬間
に蘇らせてみましょう。
そうするとその思い出に対して
感謝の気持ちを持つことができる
のではないでしょうか。
つまり、今この瞬間に感謝の気持ちを
味わうのです。
過去の記憶は、今を生きるための
大切な材料といえるでしょう。
たとえそれが嫌なこと、悲しいこと
苦しい事であったとしても
それを忘れるのではなく、あえて
受け入れて蘇らせる。
難しいことかもしれませんが
ちょっと実験してみる感じで
試してみてはどうでしょう。
今の自分は過去の様々な経験が
あってこそ、成り立っていること
を知ることができます。
私たちの記憶には、思い出の音楽があり
写真があり、会話があり、いろいろな
ものが詰まっています。
そういった様々な記憶を使って
生きる喜びを感じ味わってみましょう。
記憶を味わうのは現実逃避ではありません。
自分は過去の積み重ねによって
生かされているのですから。
アーサナ、呼吸法、瞑想などの練習を
することで、過ぎたことを感じながら
思いを寄せていても
そのことで過去にとらわれてしまう事は
無いのです。
過去に感謝する事は、将来の夢とつながります。
あなたが悲しい思い出から抜け出せず
にいたら、その思い出を感謝の気持ち
を持って受け入れてみましょう。
そうすれば、外の世界や遠い未来ばかり
に意識を向けずに、今は幸せに生きる
ことができるはずです。
いま辛かったり、悩んでいたりしている
人もいるでしょう。
そういうときには、例えば誰かが言って
くれた温かい言葉を思い出してみてください。
そして、その言葉がどんなにあなたの
力になるかを感じましょう。
今の自分を励ましてくれる言葉が
たくさんあなたの中に残っているのですから。
でも、もしそんな言葉が見つからなくても
大丈夫。
私がいつでもあなたを応援していますからね。